口腔筋機能トレーナーは、口腔習癖を改善することで、不正咬合の予防が可能になるマウスピース型の矯正装置です。この装置の特徴は「歯を動かす」のではなく、口周りの筋肉の正しい使い方を身につけることで、歯並びを予防していくことです。口腔筋機能トレーナーは、不正咬合を予防することにつながるので、予防矯正とも呼ばれています。
歯並びは、口周りの筋肉(舌・頬・唇)のバランスに応じて決定されています。この口周りの筋肉のバランスが悪ければ歯並びは悪くなり、バランスが良ければ理想の位置に自然と並びます。例えば、舌の力が強いと、舌が歯を前に押し出そうとします。唇の力が弱い場合は、舌が歯を前に押す力を唇が抑えられずに歯が前方へ押し出されます。しかし、唇の力が強ければ、舌が歯を前に押す力を抑えて(バランスがとれて)歯は動きません。
口腔筋機能トレーナーを装着すると、舌を突き出すことや、舌で下の歯を前へ押すことができなくなり、舌を正しい位置に誘導します。さらに、唇や頬の筋肉を鍛えることで顔の筋肉を正しく発育させます。つまり、装置をお口に入れることで、口周りの筋肉を訓練することに繋がるので、お口周りの筋肉バランスがよくなり、結果として、歯が正しい位置に並ぶことになります。
ただし、この上下一体型のマウスピース型矯正装置は、1本1本の歯をコントロールできないので、あくまでも歯の移動は大まかなものとなります。
永久歯の生え揃っていない3歳~8歳くらいのお子様が対象です。実際は3歳頃から使用できますが、社会生活が始まる小学1年生ぐらいからが始めやすいと言えます。小児期から歯並びを矯正することで、永久歯列に生え変わった時に2期矯正治療が必要になったとしても、治療期間が短くなったり、歯を抜かずに済んだりと、お子様の負担を減らすことができます。
矯正装置は日中の最低1時間と寝ている時間に装着します。学校に持っていく必要はないので、お子様の社会生活をほとんど阻害しないと言えます。使い始めは、違和感を覚えることが多いですが、多くの症例では、時間の経過とともに違和感は減少に向かっています。他の矯正治療に比べるとお子様の負担が少ない装置と考えています。
上下一体型のマウスピース装置を用いるので、ご自身で着脱が可能です。シリコンまたはポリウレタンの柔らかい素材で作られており、簡単に口の中に入れることができます。もちろん、歯に直接的に固定する矯正装置とは異なり、普段通りに歯を磨くことができるため、お口の中を清潔に保ちやすいと言えます。外出時は取り外していただけるので、見た目も気にする必要がありません。
まずは、お口の状態についてお伺いします。歯並びに対する疑問や矯正治療に関するご希望をお伺いします。口腔筋機能トレーナーによる口腔習癖の改善がどういったものか、治療費や治療期間についてしっかりと説明いたします。
患者様からご希望があれば検査を実施します。レントゲン撮影と口腔内、顔貌の規格写真などを記録します。また、必要に応じて歯の型どりも行います。
検査資料を元にして、治療計画や治療期間、治療費用についてご説明いたします。
お子様のお口の状態を見極めて最適な口腔筋機能トレーナーをお渡しいたします。初回時は、装置の使い方を説明いたします。
ご家庭で口腔筋機能トレーナーの装着を開始していただきます。下段のご家庭での使い方を参照してください。もちろん矯正装置は、しっかりと使用していただかないとまったく効果はでません。
お口の状態がどのように変化しているか、装置の使用状況の確認や装置の調整を定期的に行ないます。
矯正装置は日中の最低1時間と寝ている時間に装着します。学校に持っていく必要がないので、治療を受けていることを周りに気づかれにくと言えます。
毎日、日中1時間以上(できるだけ長い時間)使用します。矯正装置をお口の中に入れたら、少しモグモグして慣らしてください。そして、お口を閉じて軽く横に引くのがポイントです。基本的な使い方は、お口周りの筋肉を訓練するために口を閉じるようにしますが、装置をつけたまま会話をすることで、トレーニングにもなります。
毎日、就寝時にも使用していただくことで効果を発揮します。プレオルソを装着したらお口にテーピングテープを貼ることを推奨しています。これは夜間の口呼吸防止とトレーニング効果の促進が目的になります。テーピングテープは、ドラッグストアやネット通販でも購入できます。
矯正料(検査料込) | 44,000円/年額 |
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管理料 | 5,500円/月額 |
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