小児歯科

虫歯になってしまったら、早めに治療を受けることが必要です。しかし、「歯が痛くなってから歯医者へ行く」ということが習慣化すると、いずれは歯を失ってしまいます。「歯が痛くなる前に予防のために定期的に歯医者へ行く」という習慣が出来れば、痛い思いをすることがなく、歯を削られることもないので、大切な歯を長く使い続けることができます。

まつもと歯科では、虫歯の原因となるプラークを除去するための専門的なクリーニングを行うほか、正しい歯磨きを丁寧に指導します。「毎日、しっかりと歯磨きをしているのに虫歯になってしまう」という場合は、その歯磨きが間違っているかもしれません。そんな方には、プロの歯磨き指導が受けられる定期健診がとくに有効です。

お子様のお口の健康管理は、成人になってから大きな影響を与えます。「歯の健康は自分で守る」という予防意識をお子様のうちから育てることが大切です。大切な歯の健康を末永く守るために、予防のために歯医者に通う習慣をつけてあげましょう。

どうして虫歯になるのか

お口の中には多くの細菌が潜んでいます。その中のミュータンス菌などの虫歯菌が、歯に付着してプラークをつくりだします。食べ物を口にすると、その中に含まれる糖分を代謝して、プラーク内部で酸をつくります。この酸が歯の成分であるカルシウムやリンを溶かして虫歯が発生するのです。 

つまり、虫歯になる原因は

  • 虫歯菌が存在するから(虫歯菌)主な虫歯菌はミュータンス菌。この菌はプラークをつくります。
  • 口の中に糖分が残っている時間が長いから(不規則な食生活)プラークは、食べ物や飲み物の糖分を餌にして歯を溶かす酸をつくり、時間の経過とともに虫歯が発生します。
  • 酸に負けやすい歯だから(歯質)歯の質が弱い人と強い人がいるので、虫歯になりやすい人となりにくい人がいるのです。

虫歯予防のポイント

虫歯の原因は、先に述べたように、3つの原因が重なり時間の経過とともに虫歯ができるわけですから、裏を返せば、3つのうち1つでもなくなれば虫歯を防ぐことが出来る、ということになります。子どもの虫歯を減らすことに成功した実績で知られるフィンランドの虫歯予防対策は、「歯磨き」「フッ素」「正しい食生活」「定期健診」。これらを行なえば、必ず虫歯予防に成功するはずです。

歯磨き

虫歯を予防するために欠かせないのが歯磨きです。虫歯の原因となるプラーク(細菌の塊)を正しい歯磨きでしっかりと取り除きましょう。歯を磨いていると歯が磨けているとは大違い。歯磨きをする際に、癖が出てしっかりと歯からプラークを取り除けていないお子様はたくさんいます。自分では、きちんと歯を磨いているつもりだけど、なぜか虫歯になってしまう。そんな場合はぜひご相談ください。正しい歯磨き方法を指導いたします。なお、幼稚園くらいまでは保護者の方が仕上げ磨きをしてあげてください。

フッ素の利用

フッ素は、わかめ、お茶、魚介類などにも含まれる栄養素のひとつ。フッ素を塗布すると、歯の表面のエナメル質に取り込まれ、エナメル質自体が強化されて、虫歯になりにくくなります。また、フッ素は歯の再石灰化を促して、虫歯菌の活動を低下させる働きもあります。

正しい食生活

通常、お口の中は中性の状態にあります。しかし、食事をとると2~3分でお口の中は酸性に傾き始めます。歯からミネラル分が溶け始める虫歯の前兆です。しかし、唾液の中和作用により中性に戻り、溶け出した歯の成分も再び歯に戻されていきます。ただし、間食が多くなると、唾液の働きで中性に戻すことが出来ずに、酸性の状態が続いて虫歯が進行してしまいます。したがって、規則正しい食事が大切です。甘いおやつは食事とセットにして、デザートとして「まとめ食べ」をしましょう。アメなどを頻繁に食べたり、ジュースを何回にもわけて少しずつ飲むことは控えましょう。

定期健診

歯を削ってしまうと修復する治療は可能ですが、削った歯を元の通りに戻すことはできません。もちろん、歯を削るとその歯の寿命は短くなってしまいます。つまり、虫歯になってから治療を受けても、歯の健康を保つことは出来ないのです。しかし、定期的に歯科医院に通えば、虫歯を早期に発見することができます。ごく初期の虫歯であれば、歯の再石灰化を利用して、削らずに歯を治すことも可能です。また、歯を削る必要がある場合でも、治療の範囲が小さく、治療時間も短くなります。結果的に、お子様の負担が少なくなります。虫歯になる前に定期健診を受けましょう。

当院の定期健診メニュー

歯磨き指導

虫歯の原因となるプラークをコントロールする効果的な方法は、歯磨きです。歯が生え始めた頃から歯磨きの練習を始めますが、小さなお子様は歯ブラシを上手に扱えずに磨き残しができてしまうことがあります。したがって、当院では歯磨きのコツが身につく歯磨き指導を行っています。歯ブラシの握り方や動かし方、磨き残しをチェックしながら、お子様に正しい歯磨きの方法を覚えてもらいます。

フッ素塗布

フッ素は、歯質を強化する効果があります。最近では、フッ素配合の歯磨き剤も市販されていますが、歯科医院では、市販のフッ素入り歯磨き剤などの商品よりも、濃度の高いフッ素を塗布することができます。ごく初期の虫歯なら治癒することも期待できます。ただし、フッ素の効果は持続性がないので、3か月に一度の定期的なフッ素塗布をお勧めします。

シーラント

シーラントは、奥歯の「かみ合わせ」の面にできる虫歯を予防する処置です。乳歯は、歯の溝が深いので、汚れが溜まりやすくなります。とくに第一大臼歯の溝は複雑であり、食べ物が詰まりやすいので虫歯になりやすいと言えます。そのため、奥歯の表面にある溝を特殊な樹脂で封鎖することで、虫歯にならないように予防します。ただし、シーラントと歯の溝の間に隙間が生じると、細菌が繁殖して虫歯になることもあります。したがって、3か月に1回程度の定期的なチェックが必要です。

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